当社事業「育苗」について
当社は育苗の会社です。
育苗とは、読んで字のごとく苗を育てることを言います。ただし、ただ野菜の種を播いて、苗を育てているのではありません。
育苗にはさまざまな工程があり、それぞれの工程で高度な技術や適切な設備が求められます。
そして、わたしたちはそうした工程で様々な付加価値をつけ、お客様に満足いただける苗作りをしています。



生産工程
播種の工程です。私たちはプラグトレーと呼ばれる、小型のポットが連結したような多くの穴があるトレー1穴に対して、1~2粒ずつ播種を行います。当社では播種にドラムシーダーを使用しており、手播きや他の播種機よりもより効率的に作業を行うことができます。


1次育苗は、播種後から接木までのプラグ苗を管理する工程です。1次育苗で苗品質の80%が決まるといわれることもあり、大変重要な工程です。熟練の管理者による灌水管理と、あたり替えなどの苗の品質を保つための作業があります。

接木とは、おいしい実のなる苗(穂木)と病気に強い苗(台木)の2つの苗をつなぎ合わせ、おいしい実がなり病気に強い一本の苗にする作業のことを言います。この作業は高い専門性を必要とするため、正確にかつ素早く作業することは一朝一夕ではできません。そうしたことから失敗の多い難しい工程であり、わたしたちが提供する付加価値の中でも多くの比重を占めるものになります。


接木した苗を発根(=根が出ること)・活着(=2つの苗がくっつくこと)させる工程です。接木苗は根っこを切られており、いわば一度死んでしまっている状態です。ここでは、植物の性質を利用し、温度と湿度の取れた環境下で生きながらえさせながら、発根・活着を促します。上述からわかるように大変難しく、最も失敗の多い工程になります。よって、接木と並んで、わたしたちが提供する付加価値の中でも多くの比重を占めていると言えます。

2次育苗は、接木してから出荷までのポット苗・プラグ苗を管理する工程です。熟練の管理者による灌水管理はもちろんのこと、プラグ苗をポットに移す移植、台木から成長した芽を取る芽取りなどをはじめとする、苗の品質を保つための作業が多くあります。全行程の中でも業務の比重が大きく大変な作業となりますが、お客様にお渡しする苗の姿がこの工程で決まるため、丁寧に作業をしていきます。
